#12 相手の最善の対応を考える
忘れた方は
2問目は
で確認できます。
さて、こちらの問題を考えてみましょう。
5手詰です。
ヒントは金はとどめに残せです。
順を追って考えていきます。
まず、こちらの勢力が強いエリアと相手の勢力が強いエリアを考えてみましょう。
こちらのエリア 相手のエリア と考えると
下図のようになります。
これをもとに相手の脱出ルートを考えるとこんなところでしょうか?
なのでこのような脱出ルートを防ぎながら、こっちの勢力圏へ呼び込む王手が有効になります。
つまり、3一角、同玉、3ニ金打まで3手詰
と考えた方も多いでしょう。(下図参照)
タダやん?→とらせて→頭金
ということで、これでもほぼ正解なのですが
詰将棋では相手側の最長手数生き延びる対応も考えなくてはいけません。
つまり最初の3一角は取る一手ではないわけです。
2三玉と逃げる手はどうでしょうか?
これに対しては角の効きを活かして1三金と打つ手がありますね。
ただし、この場合は3一角、2三玉、1三金まで3手詰となるため3一角に同玉とした場合と手数は同じで同条件になるわけです。
なので3一角に2三玉とするのはただの変化図ということになります。
3一角に対しては1ニ玉と逃げるのが最善です。
この局面で2ニ金と腹金にしたとしても1三玉と逃げられてしまうので1手では詰みませんね。
ここからは、1三金、2一玉、2ニ金と迫るのが正解となるわけです。
まとめると
正解は
3一角、1ニ玉、1三金、2一玉、2ニ金
まで5手詰となります。
長々と述べましたが結局、詰ませ方のポイントは下段に落とすただ捨ての3一角です。
捨て駒に対して必ずしも取る一手ではないと少し意識して頂けたら充分です。