#20 数の攻め (解説)
前回の問題の解説です。
問題図
まずは今の33の地点の数を考えてみます。
こちらの攻めゴマは飛車と角の2枚が効いています。
相手の守りゴマは金と玉の2枚です。
2対2で数が同じです。
数が同じ場合は先に攻めると駒損をしてしまいます。
よって、攻めゴマを増やす必要があります。
正解は45桂になります!
これによって、33の地点は攻めゴマに桂馬が加わりました。
飛車、角、桂馬の3枚の攻めに対して、
金と玉の2枚の受けですから、次は33桂成から突破できます♪
#19 数の攻め
今回のテーマは数の攻めです!
将棋で勝つためには飛車や角といった大駒を敵陣に成り込むことが重要です!
数の攻めはそうした飛車や角を成り込むためにとても大切な考え方です。
まずは例題です。
10枚落ちでよく出てくる局面です。
角が33の地点まで効いていますが、相手の玉が33の地点を守っています。
33の地点から飛車や角を成り込むためにはどうすればいいでしょうか?
正解は36飛と飛車を1つ寄る手になります。
これによって、こちらは33の地点を飛車と角の2枚で攻めているのに対して、相手は玉1枚でしか守っていません。
2対1でこちらのほうが多くの駒で攻めているのがポイントです!
次は33角成や33飛成が厳しいです。
相手は分かっていても防ぐことができません。
数の攻めのスゴさを感じでいただけたのではないでしょうか?
では問題です。
この局面から33の地点を突破するにはどうしたらいいでしょうか?
持ち駒はお互いになしとします。
正解は次回となります。
#18 サポート役の銀、桂、香
いよいよ、後回しにしていた銀、桂、香について、動き方を見ていきましょう♪
①成ることを説明した際に、銀、桂、香、歩の小ゴマは成ると金の動きになると説明しました。
②金は頭金、腹金、尻金という名前がついているように、相手玉を詰ます際に活躍するコマです。
③歩はと金製造マシンと説明したとおり、やはり、金を作るとこが重要です。
このように将棋の基本は金なのです♪
このことを充分に理解した上で、銀、桂、香を理解することが重要だと思います!
銀、桂、香を使って、飛車や角を成り込む。
また、
銀、桂、香を使って、金をゲットする。
ゲットした金はすぐに使うのではなく、頭金のために取っておきます♪
さて、銀の動きです。
前3つと斜め後ろに1マスずつです♪
次の桂馬ですが、ユニークな動きです。
両手をYに広げたようなイメージです♪
さいごに香車の動きです。
香車はまっすぐであれば何マスでも進むことができます♪
使い方次第では飛車のような威力を発揮することもある夢のあるコマですね!
#16 詰将棋まとめ(復習)
このページは復習、反復練習のためのページです。今まで学んだことを整理します。
考え方まとめ
①玉は下段もしくは端に追うと詰ましやすい
②問題を見た際に安全エリアと危険エリアに分ける。
③安全エリアに逃さないまた危険エリアに誘い込むことを考える
合言葉まとめ
①頭金→どこに逃げても→頭金
②タダやん?→とらせて→頭金
第1問
第2問
第3問
第4問
第5問
第6問
第7問
第8問
第9問
#15 10枚落ちの戦い
10枚落ち
ポイント
- 角道を開ける
- 飛車先の歩を突く
- 数の攻め
駒の効きを1点に集めていく。この場合は飛車角で玉頭に狙いを定めている。
- 飛車を成り込む
- 飛車角の協力
飛車と角を協力させた大技で歩でとると竜で玉をとられてしまう
- 飛車角を協力させて端に追い込む
- なるべく上部に逃がさないように
あとは端に寄せるだけ
#14 最強の成り駒はと金!
前回、駒が成ることの説明をしましたね。
飛を龍に、角を馬にするのはもちろん強力なのですが成り駒で最強なのはと金です。
歩が成ったものがと金です。
まだ歩の動きを確認してなかったですね笑
歩は1歩ずつ前に進むので覚えやすいですね。
と金が最強の成り駒である理由は2つです。
①動き方が6倍増える
②相手に取られても歩に戻る
銀、桂、香の動き方は取り上げていませんが、小駒の中で最も価値が低いのは歩です。
(参考)駒の価値
玉>飛>角>金>銀>桂>香>歩
小駒は成ると全て金と同じ動きになるのでなってしまえば価値は同じに思えます。
ですが、成駒を相手に取られた場合に使われることまで考えると元の状態の価値が最も低いと金が最強になるわけです。
と金は金で金以上です。
トランプの大富豪で例えると小駒は成った場合、革命状態にはいり、価値が逆転します。
と金は金の動きで暴れたあと相手に取られても歩なのでローリスクハイリターンなのです。
#13 駒が成るって?
一旦、ルールの時間です。
今更ながら将棋は9×9マスの世界なのですが、自陣と敵陣に分かれています。
自分に近い三段目までを自陣、相手に近い三段目までを敵陣と呼ぶわけですね。
そして、自分の駒が敵陣に入ると成る(裏返る)ことができます。(権利)
例えば、3三角成や2一飛成となります。(下図)
ただし、玉と金は成ることはできません。
成ると動き方がパワーアップします。
飛と角は大駒と呼ばれるのですが、大駒が成ると玉の動きがプラスされます。
さらに
飛は龍に、角は馬に、名前も変わります。
また、今後やりますが
小駒の場合は成ると元の動きを忘れて全て金の動きになります。
大駒(飛、角)→元の動き+玉の動き
小駒(銀、桂、香、歩)→金の動き
ということで、玉と金が基準となっている駒であり、成れない駒である理由も頷けますね。
先程、成ることは権利とかきましたが
大駒の場合は動きがプラスされるのでほとんどの場合成った方が良いですが、小駒の場合は元の動きを残してあえて成らない選択もあります。
また、敵陣にいる駒は四段目より手前に戻るとき成ることができます。
例えば3三の地点からの5五角成(下図)ですね
敵陣に持ち駒を打つ場合でも最初から成った状態で打つことはできません。
注意点は一度敵陣から成らない状態で離れた場合、一旦成る権利は消失します。再度敵陣に入った際にまた成るかどうか選ぶことができます。
#12 相手の最善の対応を考える
忘れた方は
2問目は
で確認できます。
さて、こちらの問題を考えてみましょう。
5手詰です。
ヒントは金はとどめに残せです。
順を追って考えていきます。
まず、こちらの勢力が強いエリアと相手の勢力が強いエリアを考えてみましょう。
こちらのエリア 相手のエリア と考えると
下図のようになります。
これをもとに相手の脱出ルートを考えるとこんなところでしょうか?
なのでこのような脱出ルートを防ぎながら、こっちの勢力圏へ呼び込む王手が有効になります。
つまり、3一角、同玉、3ニ金打まで3手詰
と考えた方も多いでしょう。(下図参照)
タダやん?→とらせて→頭金
ということで、これでもほぼ正解なのですが
詰将棋では相手側の最長手数生き延びる対応も考えなくてはいけません。
つまり最初の3一角は取る一手ではないわけです。
2三玉と逃げる手はどうでしょうか?
これに対しては角の効きを活かして1三金と打つ手がありますね。
ただし、この場合は3一角、2三玉、1三金まで3手詰となるため3一角に同玉とした場合と手数は同じで同条件になるわけです。
なので3一角に2三玉とするのはただの変化図ということになります。
3一角に対しては1ニ玉と逃げるのが最善です。
この局面で2ニ金と腹金にしたとしても1三玉と逃げられてしまうので1手では詰みませんね。
ここからは、1三金、2一玉、2ニ金と迫るのが正解となるわけです。
まとめると
正解は
3一角、1ニ玉、1三金、2一玉、2ニ金
まで5手詰となります。
長々と述べましたが結局、詰ませ方のポイントは下段に落とすただ捨ての3一角です。
捨て駒に対して必ずしも取る一手ではないと少し意識して頂けたら充分です。
#11 詰将棋を解く手順
前回の最後に載せた問題です。
このような問題を解く際に絶対に指してはいけない手があります。
それは3二金などとする手です。
そうすると、相手に金で取り返された時に盤上に自分の駒がいなくなってしまいます。
最初の局面における2三の金はかかり駒とよばれ、詰ますときの軸になる重要な駒です。
盤上にいる味方の駒が少ないときほど、残すようにするのが詰ます際のセオリーです。
次に相手玉にとっての安全エリアを確認しましょう。
基本的には味方の駒が多くいる方が安全ですよね。
つまり、この場合は3一から4ニへ逃してしまう追いかたではまずいわけです。
具体的には1ニ金打、3一玉、2一飛、4ニ玉のような追いかたです。(下図参照)
このような追いかたはいわゆる
王手は追う手
といわれる悪い王手になります。
金はとどめに残せ
といった格言もありますが、これは頭金で仕留めたいという意味です。
つまり
タダやん?→取らせて→頭金
です。
つまり正解は
1一飛、同玉、1ニ金打まで3手詰となります。
初手の1一飛が玉を3一の安全エリアに逃がさない王手になっていることも確認しておきましょう。
さらに、1一飛には相手玉を危険エリアに誘っている意味があります。(緑色)
この飛車はタダですが、取らせることで相手玉を独りぼっちにします!
これによって頭金が実現します!
要するに
タダやん?→取らせて→頭金
です。
#10 飛、角も使った詰将棋
飛と角の動き方も確認できたので早速問題にいきましょう。
まずは3手詰を2題出します。
頭金→どこに逃げても→頭金
がポイントでしたね。
正解は
5三金、4一玉、4二金打まで3手詰
となります。
続いてこちらの3手詰はどうでしょうか?
今度は初手に頭金を打つことはできませんが
詰将棋は
端や下段に落とすというのがセオリー
でしたね。
正解は
3三金、1ニ玉、2ニ金打まで3手詰
となります。
上部を抑える→どこに逃げても→頭金or腹金
といった感じでしょうか。
このような問題はいわゆる並べ詰めとよばれるもので、セオリーに従って王手をかけていけば自然に詰むものなのでしっかりと詰ませたいところです。
最後に難しめの問題を出しておきます。
手数は3手詰です。(正解は次回)
#9 飛と角は強力な攻め駒
金と玉だけの世界にも飽きてきたころだと思うので一旦離れましょう。
飛と角は大駒と呼ばれ特に強い攻め駒です。
まずは動き方の確認をします。
飛は縦横に何マスでも進むことができ
角は斜めに何マスでも進むことができます。
わりと覚えやすいですよね。
注意点を1つ言っておきますが、駒を飛び越えることはできません。
自分の駒はとれないですが、相手の駒はとれるので動ける範囲は上の図のようになりますね。
実戦では相手の駒は仕方ないですが、自分の駒で大駒の動ける範囲を狭めないように注意しましょう。
余談ですが、
飛と書きましたが実際には飛車と呼ばれる方が多いかもしれませんが動き方は同じです。
角にも角行という呼び方もあるのですが、角は角と呼ばれることが多いです。
#8 応用問題2です
5手詰めになります。
ヒントは玉に上部に逃げられないように注意!
この局面はまず玉の動ける場所を確認しましょう。
ご覧の通り2枚の金でブロックされていて動けませんね。
このような局面では絶対に指してはいけない手があります。
それは2ニ金と取る手です。
このように進めてしまうと持ち駒に1枚金が増えたのですが、さっきまで動けなかった玉が6カ所も動けるようになります。
これでは捕まりそうにないですね。
問題の局面に戻りますが、2一金打とするのが正解です。
以下、同金、同金、同玉と進むと、金を2枚取られているにも関わらず、1枚しか持ち駒にならないので、本来は損な手となります。
ですが、
相手玉を一段目に落とした状態のまま、初めに玉を守っていた2ニの金がいなくなっていますね。
ここまでいけば、お馴染みの頭金で2ニ金打までとなります。
まとめると、
問題の正解は2一金打、同金、同金、同玉、2ニ金打まで5手詰となります。
#7 応用問題です
これまで玉を詰ます際に①頭金②腹金③尻金の3つが重要なのは述べてきました。
では応用問題です。
王手の連続で詰ませてください。5手詰です。
順を追って考えてみましょう。
この3手詰はどうでしょうか?
合言葉は
頭金→どこににげても→頭金
です。
具体的には5三金打、4一玉、4ニ金打まで3手詰となります。(下図参照)
ニ段目にいる玉を詰ます際には
「玉の頭に効いている駒(この場合は6四の金)」
+「持ち駒に金2枚」
があれば詰むということになります。
では最初の問題に戻ります。
まず、相手玉に対して自分の金が遠いと感じるのは正しい感覚です。
そして持ち駒金3枚というのも多いと感じませんか?
「この問題を見て相手の玉がニ段目にいたら金2枚で詰むのになぁ」
と思えれば正解は間近です。
正解は5ニ金、同玉、5三金打、4一玉、4ニ金打の5手詰となります。(下図参照)
ズバリ初手の5ニ金のタダ捨てがポイントです。これこそが詰将棋の醍醐味であり、将棋の面白いところの1つですね。
玉で取らせた後は先程の形に合流していますね。
あとはお馴染みの
頭金→どこににげても→頭金です。
タダやん?→取らせて→頭金(又は知ってる形)
というパターンです。
#6 玉と金のみでわかる基本のキ
早速問題です。
3手詰です。上部に逃げられないようにするのがポイントです。
王を詰ますときは
①下段に落として頭金
②端に追い詰めて腹金
の2つがセオリーです。
正解は
3三金打、1ニ玉、2ニ金打まで3手詰
となります。
ポイントはズバリ初手の3三金打です。
相手玉は上部に逃げ出せないのを確認してみてください。
3二金と打つのはどうでしょうか?
2三玉から上部に逃げられてしまいますね。
このような王手は上への逃げ道が広がってしまい失敗します。